• 東京都中央区新川1-3-7 株式会社紀伊国屋 TEL:03-3552-7521 FAX:03-3552-7708
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枡の日本酒が飲みにくいと感じたら


ポケットマネーで気軽に立ち寄れる立ち飲み屋、大衆酒場は庶民の味方です。
リーズナブルな値段設定、気取らない店内の雰囲気、一人でも気軽に暖簾をくぐれる気楽さがあります。
そういった酒場で日本酒を頼みますと、枡とグラスの組み合わせで商品が手渡されます。
グラスから日本酒が溢れ、下に置かれた枡にまでお酒がこぼれてしまっている事も多く、
大衆酒場を初めて利用した方々には何だか飲みにくいと思われています。

確かに最初はその独特のスタイルに戸惑うはずです。
しかし、そのあふれた日本酒のスタイルこそ、江戸っ子の粋なはからいであり、
なみなみとお酒を溢れる程、注ぎ入れる事こそが大衆酒場の文化であり、今風に言えばお酒のデカ盛りです。

飲みにくいと感じた方も順番を守れば、戸惑う事なく日本酒を楽しめます。
まずは溢れきったグラスの方から、日本酒を嗜みましょう。
グラスは机に置いて吸い込むようにお酒を飲んでも良いですし、持ち上げて普通に飲んでも大丈夫です。
ポイントは先にグラスの日本酒の量を減らしてから、次の枡に移る点でしょう。

四角い容器にはこぼれてしまった日本酒がありますので、容器を軽く持ち上げて、
容器の隅を注ぎ口のように扱い、そこから余った分の日本酒をチョロチョロとグラスに継ぎ足せばOKです。
また面倒だと感じた方は、容器の隅に口を付けて、そこから直に日本酒を嗜んでもマナー違反ではありません。
元々その容器はお酒の容れ物だったわけですから、上手に隅から少しずつ飲めば、
素材である木の美しい香りを楽しみながら美酒の味わいに酔えるでしょう。
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