升、合、勺という単位を知っていますか
例えば日本酒の容積を量る際には、今でもこれらの言い方がごく日常的に用いられています。
升は、時代によってかなりの移り変わりはありますが、最終的には江戸時代に幕府により統一されています。
これは、容積の単位を決めることは、納めさせる年貢の量に直接結びつくので、
幕府としてしっかり管理することが非常に重要であったためです。
その容積は、縦横が四寸九分(約14.85cm)、深さが二寸七分(約8.18cm)の枡の容積として定められました。
これはメートル法では約1.804リットルになります。
次に合ですが、升の十分の一の容積と決められています。
ですから、約180ミリリットルになります。
日本酒に用いられる徳利(とっくり)には様々な大きさのものがありますが、
最も一般的なものは180ミリリットルサイズで、この容量がもとになっているわけでです。
また、日本酒だけではなく、米の容積を量る単位としても日常的に用いられています。
ちなみに生の白米一合は約150グラムの重さになります。
最後に、勺はさらにその十分の一の容積となります。
従って、約18ミリリットルになります。
これは、現在では日常的に用いることはあまりないかもしれませんが、
日本酒を飲むお猪口(おちょこ)の容量の単位としてはよく使われています。
明治時代以降、尺貫法によるこれらの単位は、容積を量る公的な取引には用いられなくなり、
メートル法によるリットル、ミリリットルの単位に置き換わりましたが、
日常生活の中では今も根付いているといえるでしょう。